皆さま、こんにちは。
風空地方もだんだんと寒くなってきました。
仕事などでPCに向かっている時は必ず足元に来てくれた空太。。。
空太の居ない部屋は余計に寒く感じます。
今日から抗がん剤の治療について書こうと思います。
皆さんは『抗がん剤』と聞くと、どういうイメージでしょうか?
私的には『強い薬』『吐き気などの辛い症状』『脱毛』『体力を奪われる』
など、とてもマイナスのイメージが強かったです。
しかし、悪性リンパ腫は外科的(手術など)治療は出来ず
有効な治療法は抗がん剤と担当の先生と院長に言われた時
リンパ腫は一時的に良くなっても治らない病気で…
なのに、このまま居なくなるのが寂しい辛いからと
病院嫌いの空太に辛い治療をさせてまで延命するのは
人間のエゴではないのか…と、思いその事を伝えました。
先生方からは、抗がん剤は怖いから…
と治療を断念する飼い主さんも実際にいる事。
抗がん剤以外の薬で対処療法のみで行う事も出来る事。
動物は個体差はあるものの人間と比べて上記の様な副作用が出にくい事など
抗がん剤治療について、さらに詳しく話して下さいました。
また抗がん剤により、生活の質(QOL)を維持し
今の良い状態を保つ事も出来るかもしれないとの事でした。
ここからは、飼い主である私達が治療の全て決める事になります。
調べる為に『犬 リンパ腫 抗がん剤』と打つと
『余命』『副作用』『後悔』『最期』など、
つぎつぎとマイナスイメージな予測候補が出てきます。
この記事を読んだら、抗がん剤治療にふみ切れないかも…
と思い、調べるのは獣医師の方が書いたものだけと決めて読みました。
空太の担当の先生や院長の言う通り『動物は副作用が起きる事が少ない』
という記事が多く、ようやく抗がん剤治療をしようと思えました。
リンパ腫といってもいろんな型や分類があります。
空太は細胞診により多中心型(リンパ腫の80%)である事がわかりました。
本来はその後に病変の一部を採取し、病理組織学的検査を行い
さらに詳しく免疫学的分類(T細胞・B細胞など)や
悪性度による分類(高グレード型・低グレード型など)を判明します。
それにより、治療法も異なってきます。
しかし、さらに検査となると年末という事もあり結果がでるまで時間かかる事や
この時は治療を開始した後でも病理検査ができると思っていたので
病理検査をせずに治療開始を開始する事にしました。
抗がん剤治療も、これまたいろんな治療法があります。
UW25、CHOP、COP、メトロノームなどなど・・・
使用する薬剤の頭文字や治療を行う週が名前になっています。
基本的には『多剤併用』で治療が行われます。
リンパ腫は治る病気ではないので『寛解』といって
検査でがん細胞が見つからなくなった状態を目指します。
ただし、完全に無くなった訳ではないので
早ければ数週間~1年以内に再発してしまいます。
UW25は名前の通り25週に渡って治療を行います。
しかし、25週まで体力がもつかどうかわからない、
また期間も長いので費用もかかるとの事で
小さいヨークシャテリアの子で160万円程。
空太の場合、体も大きく(体重ではないらしい)かなり高額になるとの事でした。
一般的に多い治療法がCHOP(チョップ)
①C(シクロホスファミド)(エンドキサン)抗がん剤・内服薬
②O(オンコビン)(ビンクリスチン)抗がん剤・注射
③H(ハイドロキシダウノルビシン)(ドキソルビシン)抗がん剤・点滴
④P(プレドニゾロン)ステロイド剤・内服薬
本当はこの治療をしたかったのですが
③の抗がん剤が注射ではなく点滴で行う為に4時間位かかる事
それと、万が一治療中に暴れて抗がん剤が漏れた場合に皮膚が壊死するとの事で
病院嫌いの空太がじっと耐えられるか…もし漏れた場合…と不安があり
先生と相談した結果③を抜いたCOP(コップ)を行う事にしました。
12月22日(火)抗がん剤治療開始。
まずは治療前に必ずプロサイトという検査機で血液検査。
赤血球・白血球・血小板など20項目近い数値を調べます。
その他に肝臓系、腎臓系、タンパク、カルシウムなど10項目も行いました。
貧血などや白血球数が低い場合は抗がん剤治療できません。
幸い、全て数値に問題はなく、治療が出来る状態でした。
担当の先生が準備している間に医院長が来て…
「抗がん剤治療すると抗がん剤によって血液に溶けた物が
場合によって血栓になり、そのまま…って事もあるから」と。
なぜ、今そんな事を言うのか???
やっぱり院長嫌い(過去にも書いたけど風太の時から苦手です)
でも、今更「やめます!」なんて、出来ないし…
その後は空太もソワソワしてたけど、私もドキドキで大変でした。
オンコビンの注射を打つために空太の腕(お手手の上あたり)の毛を刈り
ワンショット(数分で終わる)で注射なのですが、
空太が体調を崩さないか暴れたりしないか不安で不安で…
しかし、予想外に空太は大人しく、とってもおりこうさんでした。
その後、様子を見るために30分ほどその場で待機。
この時も空太は緊張でハアハアしてたものの落ち着いていました。
待っている間に先生から一枚の紙を手渡されました。
『プロトコール』といって、治療のプログラムです。
空太の場合は週一でオンコビン注射、一日置きにエンドキサン内服、
毎日、ステロイド剤を内服で6~8週行うプロトコールが組まれました。
他に抗がん剤で免疫力が下がってしまう為、抗生物質の薬も処方してもらいました。
自宅で必要な事と注意点・・・
副作用は骨髄抑制・嘔吐・下痢・肝毒性・腎毒性・アレルギーがあります。
その為、自宅では骨髄抑制で発熱がみられる為、毎日の検温が必要です。
それまで風太ではした事がありましたが空太はお尻や尻尾を触るのを嫌がる為
病院以外では検温をしたことがありませんでした。
それが・・・
以外にも寝ている状態で測ったら噛む事も暴れる事もなく・・・
とっても、とっても、おりこうさんな空太でした。
身体のしこりのチェック・・・
この時点では顎下と膝窩だけでしたがその他の部位もチェック。
その他に内服薬の抗がん剤のエンドキサンは素手では触れません。
揮発性の為、手袋、ゴーグル、マスク着用で扱わないといけません。
こんな怖い物を空太の体内に…と何度思った事か。。。
また空太の呼気、尿、便にも抗がん剤が含まれる為
部屋の換気や尿や便の処理も手袋とマスクが必要です。
ばく露といって少量ながら人も被爆する可能性があるからです。
検索してたら部屋も別々にした方がいい、と書いてる先生もいましたが
そんな悲しくて寂しい事は出来ないので、ずーっと傍に居ましたけどね。
また、エンドキサンは長時間膀胱に溜まっていると出血性の膀胱炎になる事もあり
先生より夜の服用は寝てしまうと排尿が難しいので朝の服用にして、
最長でも4時間まで、早めに排尿を促すように、と言われました。
ですが、最初は強めにステロイドを10錠飲ませていた為
多飲多尿になり2~3時間置きに外に出る事に。。。
公園でクルクル回ってはちっち~を5.6回繰り返して可哀想でしたけど
ちっちをたくさんしてくれたので膀胱炎の方は安心でした。
検温など記録が必要ですが
ちっちとうんちの回数など風太の時から健康手帳を書いていて
空太も5冊目。新たに書き加えたのは治療の事、薬の事と検温。
この記事も一部は健康手帳を読み返しながら書いております(-_-;)
抗がん剤治療の初日は、副作用が心配で心配で・・・
夕方のお散歩は3人で…
いつもと変わらずに歩く空太を後ろから追いながら
この状態が永く続くようにと願うしか出来ず。。。
夜は寝ようとしても、なかなか眠れませんでした。
そんな、ははの心配をよそに・・・
クリスマスにはキチドクさんのガブリンをがぶりん。。。
お散歩もテケテケでいつも通り。。。
おうちでは大好きな枕をがぶりん。。。いたずら三昧な空太。
疲れるとそのまま枕でウトウト。。。
1週間後の12月29日。
朝んぽは元気に展望台まで歩きました☆
この日は年内最後の通院日でした。
プロサイト後、白血球は最初の6440より5020に減っていましたが、
抗がん剤治療は問題なしで2回目のオンコビン注射。
飲み薬も同じ物を1W分処方してもらいました。
この日の夕方は少し体温が高めで心配だった。
(翌日には平熱にもどる)
大晦日・・・いつものように元気にお散歩☆
食欲もあり、副作用といわれる症状もありませんでしたが
年末年始は病院がお休みの為、不安で不安で・・・
でも、無事に三人で年を越せる事が本当に本当に嬉しかったです。